我が家の右側の門番達
我が家の右側を守る、2人の門番達。
餌は熟した柿と、近所のおじさんから貰ったくず米、米ぬか、エゴマの搾りかす、森が育んだ沢水だ。
お金は一切かからない。
小屋は雪で包まれ、寒くて彼女らはいつしか卵を生まなくなった。
卵の為に飼っているわけではなく、僕自身も毎日食べるわけではないので全く問題ない。
2人の生きた存在が、2人の命そのものが日々の暮らしに厚みを与えてくれる。
近くの製材所から、処理に困っているというおがくずを貰ってきて、籾殻と混ぜて床に敷いた。
それ以降、臭い臭いがしなくなった。
木の持つ殺菌作用が程よく効いているのだろう。
日々、糞が自然に混ざってゆく。
これらを発酵させてこれからじっくりと堆肥を作るぞ!
鶏と共に生きる楽しき雪国暮らし。
目覚めさせて頂いた今日という一日を思い切り生きましょう〰!!
静かな締めくくり
冬至の収穫祭
昭夫さんと共に、冬至の収穫祭。
肥料も農薬も草取りも何もせず、ただほったらかして自由気ままに育った命達。
自らの力で種の殻を破って芽をだし、自分で必要なちからを大地から選びとり、虫に食われながらもびくともせず、たまに僕の愛撫を受けながら、日を浴び、天を目指して伸びていった。
逞しい力、とびきりの瑞々しさでその身はみなぎっている。
彼らを頂き、僕らの生命は彼らの力からなる。
一年で一番日照時間が短い冬至を迎え、今日から日ごとに日が増し、日が地に当たり始めるという。
ひかりを浴びて、世界がこれから上昇してゆく!
上へと上りゆく世界の大きな気の流れに乗り、今日という素晴らしい始まりの日から、運がどんどん開けてゆく!
彼らを食し、運も力も全快である。
数ヶ月前に夏至を迎えて、日照時間が減っていっても特に運は弱ることなく、多くの恵みに出会いに力を頂けた。
体と心は勿論のこと、運も、人生も全て天任せなんかではなく、全て食べ物から飲み物、生き方、日々の一つ一つの行動から、自分で生きて作ってゆくもの。
命の鎧
パートナーが作ってくれた、麻とからむしのズボン。
予想外に広がった、午前中の晴空。
その貴重な一時を逃さぬよう、洗濯。
冬の空から降り注ぐ、温かい陽のひかり。
地を覆う一面の雪がそれを跳ね返し、世界は強烈にひかり輝いた。
地に落ちた小さな種に命を吹き込み、大木へと育て上げてしまうひかり。
全ての命の源であるひかり。
そのひかりを思う存分吸い込んだ、天然素材手作りズボン。
どんなに高価なズボンよりも、これほど履いていて心地いいものない。
これを身に付ければ、日々に一層力がこもり、ひかり輝く活力が生まれ、僕の命を底から高めてくれる。
ものすごい鎧である。
ズボンが乾いた後に空は雲に覆われ、雨と雪が再び世界を包み込んだ。
陽に寄り添って、天の気分のままに流れる生活ほど心地いいものはない。
一時の陽のひかりに感謝し、それを存分に使わせて頂いた。