旅する蜂ブログ

奥会津の地球暮らし

~マタギの見習い~ 自然を愛し、地球の詩を書き、奥会津の山奥で素朴に暮らす

私生活

尊き命

シシの尊き命。 それは山を生きていた大地の命。彼らをこの世界に生み出した、遥か昔より紡がれてきた生命の連鎖。 彼らを育んできた多くの山々の恵み。 彼らには多くの物語が詰まっている。 この大きくて尊い命を食べる僕らは、それらを内に染み込ませ、猪…

我が家の右側の門番達

我が家の右側を守る、2人の門番達。 餌は熟した柿と、近所のおじさんから貰ったくず米、米ぬか、エゴマの搾りかす、森が育んだ沢水だ。 お金は一切かからない。 小屋は雪で包まれ、寒くて彼女らはいつしか卵を生まなくなった。 卵の為に飼っているわけではな…

静かな締めくくり

波の静まった、穏やかな湖のほとり。 薪を拾い集めて火を熾した。 汲んできた山の水で炊いた地の玄米。 野菜を刻んで作った味噌汁。 火を目の前に座り、手を合わせる。 26年を振り返り、今に至るまで生かしてくれたもの達へと静かに思う。 あふれでてくるの…

巡る4つの季節の中で、大好きな季節がやって来た。 2年前、テントと寝袋とお米を詰め込んだザックを背負い、東北の冬を旅した。 そしてその世界に惚れた。 雪の美しさ、厳しさ、その中で生きる人々の暮らしそのもの。 旅して1年後、生まれてから20数年、…

冬至の収穫祭

昭夫さんと共に、冬至の収穫祭。肥料も農薬も草取りも何もせず、ただほったらかして自由気ままに育った命達。自らの力で種の殻を破って芽をだし、自分で必要なちからを大地から選びとり、虫に食われながらもびくともせず、たまに僕の愛撫を受けながら、日を…

我が家の門番達

我が家の愛しき門番達。彼女らとは玄関を潜る度、毎日必ず挨拶をかわす。日が過ぎてゆくにつれて、彼女らへの思いが大きく、そして理解が少しずつ深まってゆく。日々彼女らから教わるのは、命の知。その姿から、生きる姿から彼女らは語りかけてくる。無事に…

命の鎧

パートナーが作ってくれた、麻とからむしのズボン。予想外に広がった、午前中の晴空。その貴重な一時を逃さぬよう、洗濯。冬の空から降り注ぐ、温かい陽のひかり。地を覆う一面の雪がそれを跳ね返し、世界は強烈にひかり輝いた。地に落ちた小さな種に命を吹…

荒野のオオカミ

雪の舞う山の中、ふと下を見ると雪と地が作り上げた1つの物語があった。 冷たい雪に、温かい大地。 彼らが作ったこの足跡。 これを見て「あ、オオカミだ」と思った、 アラスカの荒野で見た何百という彼らの足跡。 テントを張る所にはいつも彼らの足跡があり…

命の授かり物

この日、僕らは山の神々から、大きく逞しく強く、そして尊い、2つのシシの命を授かった。昭夫さんは車をとりに行き、僕は森の中で待つ。杉の枯れ葉、枯れ木を集め、火をおこした。徐々に炎が力を増していった。燃える香りが漂い、パチパチとはぜる音が、雪…

昭夫さんの薪小屋。 解体した小屋の廃材に、空き家を整理掃除して出てきた屑木、切られて山に放置されていた杉の木、枯れて倒れて道を塞いでいたナラの木… 埃にまみれ、頭をぶつけながら空き家から運びだし、汗をかきながら積み上げ、ひたすら斧を振り下ろし…

岩と松の呼び声

雪のちらつく峠を越え、沢沿いに車を走らせていると、大きな岩の上に座る、松の大木と出会った。厚い雲に覆われる空に、薄暗く、寒々とした空気、冬の荒涼とした風景のなかで、その2つは異質な存在感を放ちながらじっとそこにいた。土の無い岩の上に根をお…

会津のフリーペーパー‘’会津嶺‘’

以前僕が書いた詞が、会津のフリーペーパー‘’会津嶺‘’12月号に載りました!! やったー! Facebook等でちまちま発信するよりも、断然多くの方の目に留まることでしょう。この短い詞を読んで、たった一人でも多くの人が、地球という僕らの星に意識を向けて、…

干し柿

干し柿5日目。ぶら下がって揺れる彼らに、今日の調子はどうだ!カビてないか?と、話しかけながら様子を見ることが、日々の生活の一部となった。毎日期待と希望を吸収して乾いて縮み、成長してゆく小さな木の精達。

雨の忘れ物

雨上がりの森を歩く。雲が空を覆い、木々の葉はすっかり落ち、遠く連なる山々は茶色に染まり、灰色の空気が流れていた。ほんの一瞬雲が切れ、その隙間から陽が顔を出した。それはこの日初めて浴びる、陽の光だった。その瞬間、森のあらゆるところがキラキラ…

梅干しの黒焼き

丸一日炭火の炎に焼かれ、出来上がった梅干しの黒焼き。じりじりじりじり・・・熱せられ、命の炎、そのエネルギーを長い時を経て吸収した梅干し。ただでさえ強烈なパワーを秘める梅干し。婆ちゃんが数年前に作ったそんな梅干しが、今日この日、さらなるパワ…

ランプ生活

長い間思いこがれていた、念願のランプ生活が昨日から始まった。 ランプに憧れを抱くきっかけとなったのは、一年前のユーコンの旅だった。アラスカの荒野を旅しているとき、夏を迎えると、やがて荒野には太陽が沈まない白夜がやって来た。白夜を迎えて初めの…

森のカモシカ

霧漂う森の中、カモシカと出会った。 彼が去った後も森のなかは暫くの間、特別な意味を持った。

朝靄の中の老人

西会津で迎えた朝。 外に出ると、陽がまだ目覚めていない世界は白い靄に包まれていた。 すぐ側の神社に吸い込まれるように入って行った。 靄に包まれて、彼らは荘厳と佇んでいた。 樹齢は600年を越すという。 見上げると、はるか樹上へもっていかれそうだっ…

山の一呼吸

沢沿いに続く林道を歩き、山に入り、稜線に続く杉林を抜けると、やがて原生林に入っていった。ブナやナラの、大きな老人達が生きる、澄みきった生気の満ちる、神聖な領域だった。前を歩くのは昭夫さんだ。熊に猪、鹿が残していった痕跡を追いながら、全神経…

山の生命

大地より目覚め、その一生を山に捧げ、山に生きてきた木。 その木が朽ちた時、キノコはその朽ち木を分解して再び大地に返すもの。 木はゆっくりと崩れてゆくその中で、何十年何百年という今までの一生を振り返り、その先の、次なる命へと思いを馳せているこ…

枯れ葉に眠るナメコ

枯れ葉に埋もれていたナメコ。 もし僕がこの場所に来なかったなら、木の根本に座り込まなかったら、このまま誰にも見つからずに萎れて朽ちていっただろう。 それはそれでこのナメコの辿る道。 この地を取り囲む広大な山々では、殆どのキノコに山菜、木の実達…

命を育む

集落から遠く離れた山奥に佇む、ブナの森。 秋の晴れ空の下、穏やかに流れる風の中、厚く積もった枯れ葉の大地の上に、僕はただ一人いた。 膝をつき、枯れ葉を散らしながら大地を撫でてゆく。 枯れ葉をひと撫ですると、現れたのは幾つもの小さな実。 ブナの…

地球と話せるようになれ!

秋の暖かい昼下がり、昭夫さんと僕はカボチャ畑に寝そべり、本を読んだり昼寝をしたりしていた。 ずっとバタバタしていた仕事がようやく落ち着き、それは心休まる、穏やかな時間だった。 眠気に誘われるままにウトウトしていると、森の中からけたたましくカ…

裏山の沢

家のすぐ裏の山へ入ってゆくと、やがて小さな谷を流れる、澄みきった静かな沢に出会える。 いつでもその沢はそこにあり、同じような顔で、行くたびに毎回違う世界へ連れていってくれる。 冬は雪崩で行けないけれど、春、雪を踏みしめて行くと、森が芽吹き、…

山の不思議なほこら

山の深みへと続く峠の入口に、ほこらがある。 木々に囲まれ、苔むしたほこら。 師匠がこの山に入る時には、必ず手を合わす場所だ。 そんなほこらに、クルミと栗がいくつか転がっていた。 木から落ちたのだろうか? 辺りを見回しても栗の木も、クルミの木も無…

今は無きマタギの集落

集落を抜けると、道は、山の深き懐に包まれていった。 直ぐ真横は切り立った崖。 覗くと、はるか谷底を沢が澄みきった水で地を浄めている。 紅葉で燃える森をくぐってゆくと、何処からともなくカツラの木の甘い匂いが漂ってきた。 その香りは川となり、風に…

秋のふきのとう

秋のふきのとう。 新芽は、これからやってくる雪、その雪が溶けて空から降り注ぐ春の陽を、枯れゆくふきの葉の蔭でじっと待っていた。 彼らにとって、これからやってくる冬はどれ程過酷な世界なのだろう。 小さな新芽はそんな世界に挑む強靭な命だった。 摘…

1日の始まり

新潟県阿賀町の友達の家にきた。 日の出ととも家を出、未だ見ぬ未知の町を歩いた。 秋のひんやりとした空気の中、森の奥から静かに小川が流れ、辺りを静めていた。 鳥が藪の中を走り回り、カサカサと枯れ葉で音を奏でていた。 どんな人がこの家に暮らしてい…

流れる生命

僕の今住んでいる小さな集落は、谷間に静かに佇み、四方を山々に、広がる雄大な大地に囲まれています。 それらは豊かな贈り物を毎日僕らに届けてくれます。 夜が明けて外に出ると、今では秋の澄み切った空気の中、山の背から顔を出したばかりの朝日が、暖か…

蜂蜜物語

ある晴れた日の朝のこと。深まる秋の空気の中、庭の草をいじっていると、一本の草の花の先にふと目が奪われました。花の先には、絶命し、干からびたハエが一匹止まっていたのです。蟻等に食べられることなく、まるで彫刻の様に、命の尽きたその体をこの世界…