旅する蜂ブログ

奥会津の地球暮らし

~マタギの見習い~ 自然を愛し、地球の詩を書き、奥会津の山奥で素朴に暮らす

今日を生きる意味

「雪かきを手伝ってくれないか?💦」
近所のおじさんのお願いだった。
断る理由も意味もなく、答えは勿論オーケ!

仕事が終わり、夕方から雪に埋もれた家を掘り出し救出した。
時計を持たないのでどれくらいの時間かいてたのか分からないけれど、気がつけば全身汗だくになっていた。
高い金を払ってスポーツジムに行くまでもない。
美しく壮大な雪景色を眼前に体を鍛えられる喜び。
掌に豆が1つ出来、潰れ、また1つ出来た。
ひ弱な掌が、ほんの少しだけ強くなった。

ふと手を止めると、木の枝で小鳥が鳴いていた。
小鳥は何も持っていない。
けれど、雪かきなどしなくても元気に鳴き、生きていた。
人よりも賢くいきている。
夕焼けに山々が輝き、月が出て輝いていた。
それが美しく、心の底から洗われた。
皆、素晴らしい世界に生きていた!

「家の中が暗いから、窓も少しだけ出してくれないか?💦」
第二の使命が舞い降りた。

窓を掘り出し、救出した。
これからの日々、少しでもおじさんの家の中に日の光が射し込み、家族が喜ぶ顔が頭に浮かんだ。
それが源で、体中からエネルギーが湧いてきた。
これこそが大切なことだった。

無事雪かきが終わった。
若者にとっては朝飯前の雪かきが、年配の方にとっては1日がかりの大仕事。
この地でやるべきことは尽きることなく沢山ある。

汗を流しに温泉に行った。
会津若松から来たと言う人と話が盛り上がった。
やがて猛烈に腹が減ってきた。
話は面白く終わりそうもなく、何処かで切らなければ永遠と話していられそうだった。
「すみません、腹が減りすぎてぶっ倒れそうなので・・・・」
と挨拶してお別れした。
空腹が心地よかった。

美味しい夕飯をご馳走になった。
すっからかんになった胃に入る地元でとれた自然食。
体はすんなりそれらを受け入れた。
大地と家族への感謝の念が沸き起こる。
それは明日からの新たなエネルギーとなる。
僕に食べられた食物が、僕の体になり、願う生き方とはどんなものなのだろうか。
その答えは実に簡単なもの。
この地球の為に生きること。

雪をかき、体を鍛え、心が洗われ、夕飯をご馳走になり、感謝までされた。

それらが今日僕が生きた目的だった。
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