旅する蜂ブログ

奥会津の地球暮らし

~マタギの見習い~ 自然を愛し、地球の詩を書き、奥会津の山奥で素朴に暮らす

太陽と桑の実

涼しい早朝、桑の木に鳥が集って鳴いていた。
もうそろそろ食べ頃なのだろうか?
僕らが木の下に行くと、鳥達は一斉に近くの木々に散らばった。
喜ばしい食事を邪魔して申し訳ない。
見上げると、なっていた。
いくつかの熟した桑の実が朝日を浴びて、輝いていた。
小さな実、その1粒1粒に太陽があり、光り輝いていた。
その輝きこそが太陽であり、朝であった。
どんなに極小の実にも、極大な太陽が宿っていた。
食べると、桑の実を介して鳥達の歓喜、太陽の輝き、朝の全てが体に入ってきた。
魚は海を宿し、植物は大地を宿す。
この世界の全ての生命は、その体に心に森羅万象を内包している。
食べることとは、この世界を取り込むことである。
他所の地から運ばれてくるものではなく、今生きている地のものをたべ、その地に生きよう!
僕らは瑞々しい実を次から次へと口に入れていった。
うめぇうめぇ、うめぇ!!!
生きた食べ物を食した瞬間の喜びは飛び抜けている。
僕らは無我夢中の境地に入った。  
パクパクパクパク熊の様に食ってゆく。
手は真っ黒になり、亀虫を気づかずに一匹食べ、口の中がとんでもないことになった。
鳥の為に残し、その木を去った。
朝のデザートは贅沢な森の恵み!
そこから始まる1日は、もう言うまでもなく絶好調!!

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