旅する蜂ブログ

奥会津の地球暮らし

~マタギの見習い~ 自然を愛し、地球の詩を書き、奥会津の山奥で素朴に暮らす

裏山の沢

家のすぐ裏の山へ入ってゆくと、やがて小さな谷を流れる、澄みきった静かな沢に出会える。
いつでもその沢はそこにあり、同じような顔で、行くたびに毎回違う世界へ連れていってくれる。
冬は雪崩で行けないけれど、春、雪を踏みしめて行くと、森が芽吹き、大地が呼吸し、目覚めの歓喜の中を流れている。
蝉が鳴き、アブが宙を埋めつくす夏。
草木が上へ上へと広がり続け、生命の絶頂期を跳び跳ねていた。
そして秋になった。
山は年をとった。
森のトンネルは紅葉で色づいた。
春に芽吹いた時から見てきた一枚一枚の葉が、今や枯れ葉となり、道を埋め尽くしている。
空めがけて思い切り生きていた命が、今度は下へ下へ、大地への旅に出ていた。
一匹のモリアカガエルが足元から跳び、沢の流れの中へと溶け込んでいった。
この一瞬にも、山の中は生き物達の物語に満ち溢れ、それぞれの言葉で語られ続けている。
この一生のうちに、どれ程の物語と出会うことが出来るのか。
ここは、ここの生活は、毎日が旅だ!!
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