2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧
再び湖に飛び込んだ。潜水して湖底を泳ぐと、夕日が線となって水に突き刺さっていた。それは陸上では決して見ることの出来ない神秘的な世界だった。暫く湖を満喫し、水から上がってハンモックに身を委ね、木漏れ日の下で宙に寝そべった。風が世界に動き、音…
夏が来た! 服を投げ捨て、カルデラの湖に飛び込んだ。 大昔に山が噴火して大穴が空き、長い時間をかけて雨水がたまって出来た神秘的な湖、沼沢湖。 泳ぐ魚を抱き、太陽、月、星々の姿を毎日見続け、降り落ちる雪を受け止め、流れ込む雪解け水を包み込み、風…
涼しい早朝、桑の木に鳥が集って鳴いていた。 もうそろそろ食べ頃なのだろうか? 僕らが木の下に行くと、鳥達は一斉に近くの木々に散らばった。 喜ばしい食事を邪魔して申し訳ない。 見上げると、なっていた。 いくつかの熟した桑の実が朝日を浴びて、輝いて…
「バス停いらないか?」 集落の小さなラーメン屋のなかでおじさんに言われたこの一言が始まりだった。 僕は、集落のバスの停留所をそっくりそのまま貰った。 もう使われず、新しい道路を作るので壊してしまうそうだ。 まだまだ使える停留所、壊すのは勿体無…
地球誕生以来、今までにない新しい朝が毎朝毎朝流れるようにやってくる! テレビや新聞等が流す世の歪みに朝から心かきみだされ、翻弄されることなく、真っ直ぐに地球を見れることは贅沢なことなのだろう。 鳥の鳴き声、川のせせらぎ、空気に空に森に山、自…
僕の住む山の谷の小さな集落に、大嵐がやって来た。 嵐の源は友達だ。 友達の大群が突然遊びにやって来た。先ず襲われたのは師匠のラーメン屋だった。 店内ぴっちぴちに入り、がいがい騒ぎだす。 ラーメンはずるずると腹の中に吸い込まれていった。腹を満た…