旅する蜂ブログ

奥会津の地球暮らし

~マタギの見習い~ 自然を愛し、地球の詩を書き、奥会津の山奥で素朴に暮らす

命の授かり物

この日、僕らは山の神々から、大きく逞しく強く、そして尊い、2つのシシの命を授かった。
昭夫さんは車をとりに行き、僕は森の中で待つ。
杉の枯れ葉、枯れ木を集め、火をおこした。
徐々に炎が力を増していった。
燃える香りが漂い、パチパチとはぜる音が、雪の森の中に響き渡る。
辺りに温もりがひろがり、手をあてると、冷えきった指先に生気がもどってきた。
彼らの命が僕の中に入ってきた。
炎を眺めながら、さまざまなものが内で渦巻いた。
雪の舞う森のなかで灯る小さな炎は、心も暖めてくれた。
長い時間をかけて生きてきた山の命を、一瞬で燃やす炎。
その炎を、多くの命を宿し、僕らは次を生きて行かねばならい。

焚き火、それは山からの授かった命。

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